第十八歩 ネットワークが遅い?のトラブルシューティングフローチャート
本連載は、筆者がWiresharkの達人となるまでを追うドキュメンタリー作品である。
ドラフトですが、「ネットワークが遅い?」のトラブルシューティングのためのフローチャートを書きました。
説明が必要な部分を解説します。
SC間通信関わる物理デバイスを図にしてみる
Client<->Server間につながるデバイスを1から全て書いていってください。例えば、「自PC↔島ハブ↔L2スイッチ↔UTM↔インターネット」といった図となります。
トラブルシューティングするときは、必ずこの図に立ち戻って不具合箇所を特定していく作業をします。
各デバイス間、単方向単位での処理時間を記載する
各ポイントで収集したpcapファイルを分析します。自PC->L2スイッチまでが5msec, UTM→L2スイッチまでが、1msecといったデバイス間の単方向での処理時間を3回ほどサンプルデータ取得して図に追記します。
これで、どこのデバイス間で時間がかかっているのか?を判別することが出来ます。
遅延しているプロトコルは?
図1では、最初の条件分岐でTCP?といた文言があります。
これは、プルトコルによって通信のお作法が異なるためあえてTCPの場合といった記載をしております。UDP, SCTP等を使っている場合でそのプロトコルで遅延が出ている場合、それらのプロトコル規約に従ってトラブルシューティング項目を出す必要があります。
例えば、TCPには3wayハンドシェイクがありますが、SCTPでは4wayハンドシェイクとなる等プロトコルの違いを意識する必要があります。
最後に
今回は、ドラフトととしてネットワークが遅い、アプリケーションが遅いのフローチャートを書いてみました。
また、新たな気づきがあれば更新していく予定です。
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